敦煌(5)---唐代の旅立ちの詩
敦煌は唐代西域との国境、ここから先に出かけたらもう帰ることはできないかもの思いで詠んだ詩の中から三首を上げる
【 凉州词】 王思翰
葡萄美酒夜光杯 欲欲琵琶马上催
醉卧沙场君莫笑 古来征战几人回
( 私の感じたところを訳してみた)
葡萄の美酒を夜光杯になみなみ注ぐ
馬の上で琵琶を奏でてみたい
砂漠で酔い眠ったとて笑わないでくれ
昔から此処から遠征に出かけ何人が帰ってこられたというのか
[玉門関にて李白が詠んだ詩]
漢は下る白塔の道 胡はうがつ青海の湾
由来征戦の地 見ず人の帰るを
[送元二使安西】 王 维
(王维が今から西域に出向く友人元ニを渭水のほとりの城下で別れを惜しんで詠んだ詩)
渭城朝雨浥轻尘 客舍青青柳色新
劝君更尽一杯酒 西出阳关无故人
(自分流に翻訳)
渭城の朝雨軽塵を潤し、客舎青青と柳色新たなり、君に勧める更に尽くせ一杯の酒、西の彼方陽関を出ずれば知人なからん